今月の主題 制癌剤と臨床検査
座談会
治療モニターとして腫瘍マーカーはどれくらい役だつか
森 武貞
1
,
澤武 紀雄
2
,
野澤 志朗
3
,
漆崎 一朗
4
1大阪大学医学部第2外科学教室
2金沢大学がん研究所内科
3慶応義塾大学医学部産婦人科学教室
4札幌医科大学附属病院第4内科
pp.1092-1100
発行日 1987年10月15日
Published Date 1987/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913429
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現在,癌診断法として二つの大きな柱をもっている.腫瘍マーカーによる体液診断と各臓器の画像診断とである.前者による癌の血清診断では,用いるマーカーが血中に放出されるものでなければならず早期診断の意義はあまりない.後者の画像診断は病変の局在を容易に明らかにするが,癌としての質的診断が困難な場合が少なくない.したがって腫瘍マーカーの最大の有用性は治療モニターとしての意義であろう.本座談会はこの点に焦点をあてて腫瘍マーカーの現状から将来について話しあった.
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