今月の臨床 増えてきた子宮体癌
検査・診断
5.腫瘍マーカー
福地 剛
1
,
野澤 志朗
1
1慶應義塾大学医学部産婦人科
pp.1166-1167
発行日 1999年9月10日
Published Date 1999/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903766
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腫瘍マーカーは,主として①癌の診断,スクリーニング,②治療効果の判定,③治療後のフォローアップなどに際しての臨床的有用性を期待されて用いられ,実際に卵巣癌や頸癌(扁平上皮癌)においては欠かせないものとなっている.一方,子宮体癌に関して特異的な腫瘍マーカーはこれまで報告されておらず,他の婦人科悪性疾患に比し腫瘍マーカーの有用性は低いと言わざるを得ない.しかし,このような現状において既存の腫瘍マーカーの再検討,あるいはコンビネーションによる応用も試みられている.
本稿では,子宮体癌における腫瘍マーカーの成績と有効な臨床応用について概説する.
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