特集 先端技術と臨床検査
Ⅷ血液
2白血球三峰性粒度分布の測定とその意義
巽 典之
1
,
津田 泉
1
,
木村 雄二郎
2
,
前田 宏明
2
Noriyuki TATSUMI
1
,
Izumi TSUDA
1
,
Yujiro KIMURA
2
,
Hiroaki MAEDA
2
1大阪市立大学医学部臨床検査医学講座
2大阪市立大学医学部附属病院中央臨床検査部
pp.1382-1387
発行日 1986年11月1日
Published Date 1986/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913159
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白血球三峰性粒度分布はthree-part differentialとも呼ばれるもので,白血球の容積分布図をさす.本分布は,リンパ球,単球,好中球比率を電気抵抗式自動血球計数装置によって,一般血算(complete bloodcount;CBC)と同時に測定するもので,血液学的異常を迅速かつ経済的にスクリーニングすることができる.
白血球分類には,これまでGiemsa染色標本を顕微鏡で観察する方法がとられてきた.このeye count方式が,時間と熟練を要するにもかかわらず正確さを欠くことは,多くの研究者の指摘するところである1,2,3).近年,臨床化学検査の自動化の進歩は著しく,一般血液検査,さらに白血球分類の視算法から自動化への転換は当然の流れであると考えられる.
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