Japanese
English
研究
エンドトキシンの新しい比色定量法の基礎的検討と透析膜由来のリムルステスト陽性物質について
Evaluation of A New Chromogenic Endotoxin-Specific Assay and Limulus Test-Positive Material Derived from Dialyzer
青山 悦子
1
,
野沢 章夫
1
,
山田 誠一
1
,
中村 正夫
1
,
山本 光祥
1
,
金沢 司
2
,
大和田 滋
2
,
石田 尚志
2
Etsuko AOYAMA
1
,
Fumio NOZAWA
1
,
Seiichi YAMADA
1
,
Masao NAKAMURA
1
,
Mitsuyoshi YAMAMOTO
1
,
Tsukasa KANAZAWA
2
,
Shigeru OWADA
2
,
Masashi ISHIDA
2
1聖マリアンナ医科大学臨床検査医学教室
2聖マリアンナ医科大学第1内科学教室
1Dept. of Laboratory Medicine, St. Marianna Univ. School of Medicine
21st Dept. of Internal Medicine, St. Marianna Univ. School of Medicine
pp.321-325
発行日 1987年3月15日
Published Date 1987/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913278
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エンドトキシン(Et)は,Gram陰性桿菌の細胞壁外膜の主要成分であり,発熱,抗腫瘍作用などの生物学的活性をもち,血液学,免疫学,微生物学など,多くの分野に関連がみられ,その生体への影響についても注目されている.従来よりEtの測定は,Etによって,カブトガニの血球抽出液(ライセート)が凝固すること(ゲル化法)1)およびライセートに組み合わせた合成基質を水解すること(合成基質法)2)を利用したリムルステストが用いられている.いずれの方法も,鋭敏かつ簡便に測定できる方法として,種々の分野で広く応用されている.しかし,近年,Et以外のリムルステスト陽性物質の存在が明らかとなり3,4),その特異性の問題について検討がなされた.Etとその他の陽性物質(ある種の多糖)とでは,ライセート中の反応経路が異なるので,両経路を分離し,Etに対して特異的な測定系の開発が試みられた5,6).この測定法に関する基礎的な検討を加えると同時に,従来のリムルステストと本法とを比較し,種々の血液透析膜を用いた血液透析患者の血中ならびに透析膜灌流液中のリムルステスト陽性物質について検討を行ったので報告する.
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