技術講座 細菌
リムルステストによるエンドトキシンの測定法
池上 敬一
1
,
池邨 勝美
1
,
杉本 侃
1
1大阪大学医学部救急医学講座
pp.1343-1347
発行日 1988年11月1日
Published Date 1988/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205486
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サマリー
エンドトキシン測定法であるリムルステストについて概説した.従来行われてきたゲル化法は,結果判定が客観的に行えない欠点がある.合成基質法を用いることによりエンドトキシン測定は,感度と再現性よく行えるようになった.現在,エンドトキシン測定キットとして,トキシカラーとエンドスペシーがある.前者は,エンドトキシンのみならず(1→3)-β-D-グルカンにも反応するが,後者はエンドトキシンのみに反応する.これらのテストの開発は,エンドトキシン血症の病態解明の手段にとどまらず,(1→3)-β-D-グルカン測定を深在性真菌症の診断に利用するという新たな展開をもたらした.
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