今月の主題 生体色素
カラーグラフ
尿の異常色調
林 康之
1
Yasuyuki HAYASHI
1
1順天堂大学医学部臨床病理学教室
pp.236-238
発行日 1987年3月15日
Published Date 1987/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913268
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健康人尿はほとんど水様透明のことから,やや褐色調をもつ黄色まで連続的な色調変化を示す.病院中検における尿検体の色調は,この淡黄色に赤色,橙色,褐色から青色〜黒色に見えるものまであり,色調表現にはつねに難渋する.色調表No.による客観化はめんどうで応ずることができず,主治医はそれこそ「百聞は一見に如かず」で観察しさえすればすむことなので,中検に提出する前に確かめてほしい.どんな色調でも強いほど,それ以後に行われる定性検査成績に多少の影響はある.また,観察しただけでわかる血尿や薬尿など価値ある情報も,その場で得られるはずである.
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