今月の主題 新生児
技術解説
未熟児・新生児のサンプリング
柴田 隆
1
Takashi SHIBATA
1
1順天堂大学医学部附属順天堂伊豆長岡病院小児科
pp.21-29
発行日 1986年1月15日
Published Date 1986/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912854
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未熟児・新生児の医療は,現在,超未熟児,極小未熟児をはじめとして,重篤な病態にある未熟児・新生児に対して,呼吸・循環管理を中心とする高度の医療を24時間つねに行うNICUを中心に,医療の地域化体制がとられつつある.このような高度の医療がなされているNICUからは,当然のことながら,つねに多くの緊急検査が要求される.
NICUで行われている医療の基本は,保温,栄養,感染予防,黄疸管理,体液管理および呼吸・循環管理である.これらの各項目についてその概略を述べた.次いで,NICUで実際に行っている検体検査の項目を取り上げて,頻度の高い順におのおのの必要性を述べ,具体的にどのように行っているかを解説した.最後に,検体採取の方法について,児の負担を最少限にとどめ,恒常状態でいかに検体採取を行うかを,動脈血採取,静脈血採取,末梢血採取に分け,特に動脈血採取の注意点を中心にして述べた.
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