今月の主題 画像診断
画像診断装置
血液像自動分類装置
新谷 和夫
1
1関東逓信病院血液学検査科
pp.298-300
発行日 1984年3月15日
Published Date 1984/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912147
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1.はじめに
血液像検査は古くから内科系では基礎的な検査項目として広く実施されてきたが,外科系などでは必要に応じてという程度にしか実施されず,各施設ともに全体としては比較的少数の熟練した技師の手によって十分処理可能であった.ところが,検査のプロファイリングという考えかたが導入されるようになると,血液像検査もスクリーニング検査として広範に実施されるようになってきた.もちろん,これによって従来は見逃がされたかもしれない白血病をはじめとする各種血液疾患が早期に的確に把握されるようになった功績は大きいが,検査室側から眺めると熟練した技師の養成は一朝一夕では不可能であるから,やむなく不慣れな新人でも早期に血液像検査に従事させることで急増する件数処理に追われる結果となってきた.各検査室ともに,血液像検査のレベルを落とさず対処することが最大の課題となってきたわけで,このようなときに画像診断技術を応用した血液像自動分類装置が出現したのだから,注目を集めたのも当然と言えよう.
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