最近の検査技術
白血球自動分類装置
只野 寿太郎
1
1東海大学臨床病理
pp.165-170
発行日 1978年2月1日
Published Date 1978/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201566
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臨床検査室では検査件数の増加,検体処理の迅速化,省力化,検査成績安定性の向上などの目的で自動化機器の導入に積極的に取り組んでいる.臨床化学検査や生理機能検査の分野では比較的早く自動化が進み,次いで血球数算定,凝固検査などの自動機器が開発されてきた,しかし開発が最も望まれている形態学の分野では技術的困難さもあり実用化が著しく遅れていた.形態検査の自動化は言い替えればパターン認識であり,我々が顕微鏡で行っている血液像,細胞診,染色体分析などを自動化することである.
臨床検査領域で最も普通に行われ,検体数も多く,判定に高度の熟練と多くの時間が必要な血液細胞,特に白血球分類の自動化はコンピューターの発達とともに開発の可能性がでてきたが,種々の技術的問題の解決が遅れ最近まで空白の時代が続いていた.
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