今月の主題 性行為感染症(STD)
座談会
性行為感染症の諸問題
津上 久弥
1
,
藪内 英子
2
,
武田 敏
3
,
山中 喜代治
4
,
三輪谷 俊夫
5
1大阪府立万代診療所
2岐阜大学医学部微生物学教室
3千葉大学教育学部保健教育
4大阪・大手前病院中央検査科細菌検査室
5大阪大学微生物病研究所細菌血清学部門
pp.160-174
発行日 1984年2月15日
Published Date 1984/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912120
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性病(venereal diseases;VD)とは本来,性的接触によって皮膚・粘膜から感染する疾病のことで,このうち特に伝染力が強く,重篤な症状や後遺症を伴うものとして,わが国の法律(性病予防法)では梅毒,淋病,軟性下疳および鼠径(そけい)リンパ肉芽腫症の四疾患を性病と指定している.諸外国においても同じような考えかたであったが,最近これら以外の疾病も広く含めてSTD (性行為感染症)と呼ばれるようになってきた.その背景には時代の変転に伴う社会構造・人間関係の変化,特に性道徳,性風俗,性行為の変化がある.今回はSTDを取り上げ,その疫学,診断,治療,予防対策,さらに性教育の在りかたについても言及していただいた.
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