特集 臨床細菌検査
Ⅲ.疾患別検査の進め方
8.運動器(骨,関節,筋肉)
藤井 千穂
1
1川崎医科大学救急医学
pp.1295-1301
発行日 1983年11月1日
Published Date 1983/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912026
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骨,関節,筋肉に関する主な化膿性疾患
骨,関節,筋肉に関する主な化膿性疾患と起炎菌を列挙すると以下のようになる.
なお現在でも骨に関しては結核性のものも多く,梅毒,チフスによるものもときにみられる.結核性のものには結核性脊椎炎(脊椎カリエス),股関節および膝関節結核,肋骨カリエス,結核性腱鞘炎などがあげられる.また特異なものとしては,ガス壊疽(図1),破傷風がある.これらは臨床経過とその局所ならびに全身症状により診断をつけることができる.しかしガス壊疽の場合はその菌種により放出するexotoxin (外毒素)も異なり,また他の菌が多数同時に見い出されることが多いので,菌の分離,同定は必須の事項となる.
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