今月の主題 老化
技術解説
膠原線維と弾力線維
勝田 省吾
1
,
梶川 欽一郎
2
Shogo KATSUDA
1
,
Kinichiro KAJIKAWA
2
1金沢大学医療技術短期大学部
2金沢大学医学部第一病理学教室
pp.6-11
発行日 1983年1月15日
Published Date 1983/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911766
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膠原線維,弾力線維はそれぞれ剛直性,弾性を有する線維で生体に広く分布し,組織の機能的要求に応じている.これらの線維は光顕的には種々の染色法によって容易に同定することができ,組織内における分布や配列状態,さらに大動脈中膜の弾力板のような大きい弾力線維では個々の線維の形もある程度知ることが可能である.
個体の加齢とともにこれらの線維は形態学的,生化学的変化をきたし機能的にも変化を示すようになる.加齢に伴う形態学的変化は光顕的には量的変化,配列や分布状態の変化,染色性の変化などとしてとらえることができるが,個々の線維の形態を知るには電顕的観察が必要である.
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