Japanese
English
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弾力線維性仮性黄色腫に併発したElastosis perforans(表皮穿孔性弾力線維症)の1例
A CASE OF ELASTOSIS PERFORANS ASSOCIATED WITH PSEUDOXANTHOMA ELAS-TICUM.
長島 正治
1
,
中村 絹代
1
Masaji NAGASHIMA
1
,
Kinuyo NAKAMURA
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科泌尿器科教室
1Department of Dermatology, School of Medicine, Keio University.
pp.95-104
発行日 1962年2月1日
Published Date 1962/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203215
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I.緒言
1952年Lutz1)は,21歳男子の頸・項部に発生した蛇行状角化性小結節の1例を供覧し,これをKeratosis follicularis serpiginosaとよんだがMiescher2)も1955年10歳男子の同様症例を経験し,詳細なる組織学的検索をなしElastoma in-rapapillare perforans verruciformeと称した。以来,本疾患はにわかに諸家の注目を惹く所となり,諸外国にあつては今日迄約40例の症例報告がなされている。一方本邦でも,最近に至り肥田野・大森等22)が汎発性皮膚弛緩を伴つたElastosis perforansとしてその1例を報告している。症例の追加と共に本症の臨床像或は病理組織学的所見等については次第に解明されつつあるが今日尚その発生病理に関して不明な点が多く興味ある疾患となつている。
著者等は,最近弾力線維性仮性黄色腫に併発したElastosisの1例を経験し,臨床的並びに病理組織学的にこれを検索する機会を得たので,文献的総括をこれに加え,かつ邦語疾患名として表皮穿孔性弾力線維症を提唱し,ここに報告する次第である。
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