Japanese
English
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弾力線維性仮性黄色腫について
ON THE PSEUDOXANTHOMA ELASTICUM
長堀 篤二
1
,
福本 寅雄
1
Tokuji Nagahori
1
,
Torao Hukumoto
1
1日本医科大学皮膚科教室
1Dept. of Dermatology, Nippon Medical College
pp.1103-1110
発行日 1957年12月1日
Published Date 1957/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202121
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緒言
弾力線維性仮性黄色腫は周知の如く,1896年Darierにより真性黄色腫より分離命名されて以来,本症が全身の弾力線維の系統的疾患であるという点,病理組織学的所見に於いて黄色腫細胞を欠き特異の弾力線維変性を認めるという点で注目されてきたものである。就中,1929年GroenbladStrandberg1)が本症罹患者に網膜色素線条の併発している症例を報告して以来,近時皮膚科及び眼科領域に於いて本症の報告は逐年増加している。従つて,両症の共存例の報告が増加した現在,関連ある二病変の追求は本症の発生機転に示唆するものがあると思う。
われわれも最近,44歳の家婦で,網膜色素線条を併発している本症に遭遇したので報告し,併せて1915年桜根氏3)の第1報以後,現在までに於ける本邦報告115例を蒐集したので統計的観察を試みたいと思う。
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