特集 臨床検査のシステム化
検査部システムの実際
6.自治医科大学病院
河合 忠
1
,
岩田 弘
1
1自治医科大学病院臨床病理部
pp.1321-1328
発行日 1982年11月1日
Published Date 1982/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911698
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検体検査業務は,検体採取からデータ報告まで非常に複雑でかつ多様な作業があり細分化が著しい.その検査業務を間違いなく,正確で精度の高い水準で行うためには,細分化された業務全体を一貫したシステムとし,効率のよい業務の運営と管理体制が必要なことはいまさらいうまでもないことである.
最近の自動分析装置は必要検体量が微量のうえ精度が良く測定効率も著しく向上していることは周知のことである.各種の分析装置が進歩した理由の一つにマイクロコンピュータの利用効果があげられよう.測定からデータ処理あるいは精度管理まで行う分析装置はまさに一つの検査システムである.したがって,現在では検体検査のコンピュータシステムを構築する中で自動分析機のオンライン化が問題になることはほとんどなくなったように思われる.しかし,依然として受付業務とか用手法のシステム化などに関しては検査検体の識別(ID)の問題を含めて重要な課題である.特にIDの問題は,システムを左右する基本的な事柄で,避けて通ることはできない.
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