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資料
クレチン症マススクリーニングにおける乾燥濾紙血液の問題点
On a few problems concerning to the determination using dried blood samples for the screening of neoneatal cretinism
松本 勝
1
,
穴沢 昭
1
,
中島 和子
2
,
村田 光範
2
Masaru MATSUMOTO
1
,
Akira ANAZAWA
1
,
Kazuko NAKAJIMA
2
,
Mitsunori MURATA
2
1東京都予防医学協会
2東京女子医科大学第二病院小児科
1Tokyo Association of Health Service
2Dept. of Pediatrics of the Second Hospital of Tokyo Women's Medical College
pp.955-958
発行日 1982年8月15日
Published Date 1982/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911621
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はじめに
新生児甲状腺機能低下症(クレチン症)は,生後5〜7日目に新生児の足蹠から全血を濾紙上に採血した乾燥濾紙血液を用い,甲状腺刺激ホルモン(TSH)を指標として,行政レベルでマススクリーニングが行われている1).マススクリーニングにおいて検体とする乾燥濾紙血液は,全血を濾紙に採血するために新生児のヘマトクリット(Ht)値の違いがTSH測定結果に影響を及ぼすことが心配されていた.現在,TSH測定に際し標準曲線作成濾紙血液(標準濾紙血液)はHt 50〜55%に調整したものを用いている2)が,新生児生後5〜7日のHtは30〜75%まで幅広く分布しており,個人差がある3).このHt値の違いがクレチン症スクリーニングのTSH測定にいかなる影響を与えるか検討を行った.
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