資料
逆受身赤血球凝集反応(RPHA)に基づく血中フェリチン迅速定量法の評価
扇谷 茂樹
1
,
初田 和由
1
,
辻 哲
1
,
中村 まき子
1
,
久城 英人
1
,
児玉 順三
1
1国立循環器病センター臨床検査部
pp.1521-1523
発行日 1981年11月15日
Published Date 1981/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911420
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はじめに
1937年,Laufberger1)はウマ脾臓からフェリチンを単離した.次いでフェリチンは動植物の細胞質内に広く存在する水溶性の鉄結合組織蛋白であることが明らかにされた.1972年,Addisonら2)は正常ヒト血清中にもフェリチンが存在することを確認し,以後血清フェリチン測定の臨床医学的な意義が注目され始めた.
フェリチンは24個のサブユニットから成る分子量約45万のアポ蛋白と,その中心に存在する鉄ヒドロキシリン酸の鉄ミセルより成る球状構造を有する.アポ蛋白には蛋白固有の不均一性があることより,いわゆるアイソフェリチンが存在する3).
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