今月の主題 RIを用いる検査
検査と疾患—その動きと考え方・58
異所性ホルモン産生を伴ったSipple症候群の一家系例
安達 勇
1
,
阿部 薫
1
,
田中 直史
2
1国立がんセンター病院・内分泌科
2新潟市民病院・内科
pp.1137-1144
発行日 1981年10月15日
Published Date 1981/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911361
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
近年,種々のホルモンがラジオイムノアッセイ(radioimmunoassay;RIA)により簡便に測定されるようになってから,腫瘍中からいろいろなホルモンが比較的高頻度に産生,分泌されていることが明らかにされてきた,このことは腫瘍患者を日常診療する際,積極的にこれらのホルモンを測定し,腫瘍マーカーとして臨床的に腫瘍の診療効果の判定や予後を知るうえで,有用な臨床検査の一つとなってきていることを示している.
そこで本章では,最近,話題になっている多発性内分泌腺腫症のII型であるSipple症候群の診断治療の進め方,及び腫瘍の異所性ホルモン産生について,我々の体験した症例を中心に述べていきたい.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.