新しいキットの紹介
サブタイプayの抗HBsを感作に用いて作製したRPHA測定試薬
船越 哲
1
,
上村 八尋
1
,
西川 勝
1
,
田島 政和
1
,
生垣 賢
2
1ミドリ十字中央研究所
2国際試薬
pp.97-100
発行日 1981年1月15日
Published Date 1981/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911139
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はじめに
現在RPHA法によるHBsAgの測定試薬は数多く市販されるに至っている.HBsAgにはadr,adw,ayr,aywの4種のサブタイプがある.このうちayは日本では1%以下であるが,特定の地域,例えばGianotti病の流行地域などではayの比率が高くなり,疫学的にも臨床検査においても,ayを診断することが重要な場合も多い.
日本においてはほとんどがadrとadwであることから,日本で集められたHBsAg陽性材料を用いて製造されたRPHA試薬では,yをほとんど含まないと考えられる.実際PHA試薬(ヘブスゲンセル®)は抗yとは反応しないことが明らかとされている1).これに対してrとwについては,RPHA試薬(アンティヘブセル,オーセル,リバースセル)でいずれもadrとadwの血清中最小検出濃度に差は認められていない2).
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