Senior Course 病理
—病理検査の技術と知識—脱灰
武石 詢
1
1東京女子医大・病理
pp.1438-1439
発行日 1976年11月15日
Published Date 1976/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909619
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メス研摩(続き)
メス研摩の目的は刃尖を鋭くすることである.メスの鋭さの確認に最も確実な方法は,走査電顕で10,000倍くらいに拡大して尖端を見ることである.これによると一般に尖端は不正台形を呈し,これを形成する曲率半径(以下アール)が0.5μm以上だと"切れない"という感じになる."よく切れる"という感じを与えるにはアールは0.2μm以下でなければならない.すなわちアールが0.5μmか0.2μmでは大変な差があるといえる.
ところが,実際にこのような確認を毎回行うことは不可能であるから,砥ぎ上がりの判定は経験に頼らざるを得ない.
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