新しいキットの紹介
免疫拡散板による血清β2-ミクログロブリン測定法の検討
宮谷 勝明
1
,
高畑 譲二
1
,
福井 巌
2
,
金田 吉郎
3
1宇治黄檗病院臨床検査科
2京府医大臨床検査部
3関西医学検査センター
pp.317-319
発行日 1976年3月15日
Published Date 1976/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909316
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緒言
ある種の慢性カドミウム中毒,ファンコニー症候群,ウィルソン氏病などの診断にβ2-ミクログロブリンの臨床的応用1〜4)が考えられているだけでなく,IgGのCH3部分との類似性およびリンパ球表面に存在する組織適合抗原の一成分であることから,抗原の認識,T細胞とB細胞間の相互作用などの免疫反応に関与する機能5,6)についても注目されてきている.
一方,測定法としてはSDSディスク電気泳動法7),Isoelectric Focusing法8),一元平板免疫拡散法9),更には放射性免疫測定法10)などが用いられている.これらの測定法はそれぞれ特徴を有するが,最近,一元平板免疫拡散板であるβ2-ミクログロブリンが生化学工業によって開発された.著者らはこの拡散板を用いて行う場合の測定条件について検討を加えたので,その成績を報告する.
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