研究
剖検時採取血液による先天性異常児の染色体検査
阿倉 薫
1
,
泉 好宣
1
,
竹村 正
1
1大阪逓信病院第二臨床検査科病理
pp.964-967
発行日 1975年9月15日
Published Date 1975/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909090
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緒言
近年染色体検査はめざましい発展をとげ,一般病院の検査室でも盛んに行われるようになり,現在,それなりの成果が上げられている.しかし一方,死亡胎児や新生児死亡については,体表異常や臓器異常が認められて剖検が行われても,死後の時点で染色体分析が行われた報告はほとんどみられないのが現状である.
最近,筆者らは,先天性異常が認められて剖検を行った死亡胎児と死亡新生児9例について末梢血の染色体検査を試みた.今回は採血手技の注意や,染色体分析の技術を含めて,成功例,失敗例について述べる.
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