特集 日常臨床検査法
Ⅴ.細菌
1.検体輸送—3)リン菌
小野田 洋一
1
1都立台東病院
pp.1505-1506
発行日 1974年12月25日
Published Date 1974/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908815
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リン菌検出と社会問題
分泌物を染色して双球菌を見つけ,これをリン菌と断定した時に起きる患者の心理状態にはいろいろの反応が見られる.
りん病に感染する機会があって発病しても不思議はない状態の人は,リン菌が検出されても当然と受け止めるが,身に覚えのない人にとっては重大問題であろう.ことに婦人にとって,信頼している夫からこの菌を感染させられたと考えた時そのショックは大きく,離婚問題とまではいかないまでも夫婦間に波風が起きることが多い.反対に,夫の側に身に全く覚えがなかった場合,妻の不貞と妄想が進み家庭争議というようなこととなることが多い.
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