Senior Course 細菌
臨床細菌検査に対する診療報酬のあり方
三輪谷 俊夫
1
,
前島 健治
2
1阪大微研・細菌血清学部
2神戸市環境保健研究所
pp.1254-1255
発行日 1974年11月15日
Published Date 1974/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908744
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本稿は1973年6月関西において創立された感染症研究会の世話人16名(臨床医,基礎細菌学者,細菌検査技師の代表によって構成)があらゆる角度から討議して得られた合意点を著者らがまとめたものである.討議のたたき台になったのは1971年7月内科系社会保険連合(内保連と略称)によって提案された「内科関係診療報酬改正案」細菌学的検査の項である.これは現行の診療報酬制度よりは多少報酬点数がよくなってはいるが,理念的には全く現行のものを踏襲したものにすぎない.ことばを換えれば,精度の高い確実な検査をすればするほど損をし,手抜き検査をすればするほど得をするたぐいのものである.そこで急遽,感染症研究会の発起人世話人会をひらき,1年近く討議して下記のような結論を得たので,内保連加盟学会である日本臨床病理学会の代表者に答申したところ,1973年1月31日の内保連提案の再度の改正案にわれわれの主張が全面的に採択されるに至った.この改正案では結果としての項目別報酬点数しか記載されていないので,その理論的背景・理念をまとめ,読者といっしょに考えてみたい.
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