新しい機器の紹介
抗核抗体検出用螢光スライドキット(KW)の使用経験
岩田 進
1
,
安達 真二
1
,
手塚 千恵子
1
1日大板橋病院臨床検査科
pp.1014-1017
発行日 1973年9月15日
Published Date 1973/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908218
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はじめに
抗核抗体の証明は,SLE,自己免疫性疾患および膠原病などのスクリーニングテストとして重要な検査の1つとなっている.この抗体の検出法には,種々あるが1),血清学的には一般に螢光抗体法(間接法)が行なわれている2,3).この方法に使う抗原は,これまで市販のものはなく,各施設で検査のつど作成しているが,その中でも動物の臓器の氷結切片とヒトの白血球,Hela細胞などが好んで用いられてきた4-6).しかし,いずれも抗原の作成には特殊な器械器具を必要とし,技術および材料などの点で簡易ではなく,しかもそれに要する時間と煩雑さを考えると日常検査としては必ずしも適当でない面があった.
われわれは,さきにニワトリ赤血球を用いる方法の改良法を発表したが7),今度日本凍結乾燥研究所が,これにさらに改善を加えキット化して抗核抗体検出の簡易化を計った.今回そのキットを入手する機会を得たので,その使用成績およびキット内容を紹介する.
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