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新しい抗核抗体測定用キット—ANAテストの使用経験
草場 公宏
1
,
岩橋 徳二
1
,
森田 耕作
2
1九州大学医学部第一内科
2九州大学医学部附属病院中央検査部
pp.489-492
発行日 1982年4月15日
Published Date 1982/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911532
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Hargravesら1)が,全身性エリテマトーデス(SLE)患者の末梢血塗抹標本と骨髄標本中にLE細胞現象を見いだした最初の報告をして以来,SLEをはじめとするいくつかの膠原病患者血清中に存在する抗核因子(anti-nuclear factor;ANF)に関して,多くの知見が集積されてきた.ことにSLEにおける抗核抗体(因子)の出現率は,経過中にほとんど100%に達すると言われ,また他の膠原病ないしは自己免疫性疾患に比べて高値を示すことが多く,診断的価値が高い2).
抗核抗体の検出法として現在もっとも広く用いられている方法は螢光抗体法であるが,今回,私どもは簡便な抗核抗体検出用キットであるMeloy社製ANAテスト(販売:藤沢メディカルサプライ)を試用する機会があったので,検討した成績を報告する.
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