研究
呼吸器感染症の起炎菌検索に関する検討—第1報喀痰定量培養法
西岡 きよ
1
,
助川 善兵衛
1
,
渡辺 貴和雄
1
,
宇塚 良夫
1
,
松本 慶蔵
1
1東北大第1内科
pp.1007-1009
発行日 1973年9月15日
Published Date 1973/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908216
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はじめに
一般細菌による呼吸器感染症の起炎菌決定に際しては,上気道常在菌の除去が最も大きい問題であり,多くの研究がなされているが要すれば,材料採取方法をくふうし肺内より直接痰を採取するものと,喀出された痰について培養方法によってこの点を解決しようとするものとの二通りに分けられよう.東北大学第1内科においては,前者に関しては気管支局所採痰法1)を開発し,後者についてはわれわれ独自の喀痰定量培養法2)を試み,呼吸器感染の実態を確実に把握すべく努力してきている.そこでこの10年来われわれがルーチンに行なっている定量培養法について総括したのでその方法の紹介と,具体的成績,本法の利点などにつき報告する.
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