Senior Course 血清
多発性骨髄腫(2)
稲井 真弥
1
1大阪成人病センター免疫血清検査科
pp.917
発行日 1972年8月15日
Published Date 1972/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907729
- 有料閲覧
- 文献概要
3.多発性骨髄腫の免疫学的検査法
先に述べたように多発性骨髄腫(MMと略す)は形質細胞の腫瘍性増殖により,免疫グロブリンの産生異常をきたす疾患であり,MMの診断確定には免疫学的な検査法は重要な役割をもっている.すなわちM成分を証明し,このM成分を形成する免疫グロブリンの種類,つまりIgG型のMMかあるいはIgA型かなどを決定し,またそのL鎖の型を決め,さらに各免疫グロブリンの定量を行なうなどすべて免疫学的な方法,主としてゲル内沈降反応によって行なわれる.
Copyright © 1972, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.