検査技師のための解剖図譜・6
脾・門脈
三島 好雄
1
1東大第1外科
pp.660-661
発行日 1972年6月15日
Published Date 1972/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907657
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1.脾臓(spleen)
脾臓は左上腹部,上方は横隔膜に接して胃の左後方にある.大きさは,ほぼその人の手拳大といわれている.
脾動脈は腹腔動脈より分岐し,膵の上縁に沿って走り,胃大網動脈と短胃動脈を分枝したあとに多くは3本に分かれて脾門にはいる.脾門からはいった動脈は静脈と分かれてマルピギー(Malpighi)小体のほぼ中心部を貫き,さらに分枝して筆毛動脈となり,次いで毛細管となって脾洞に注ぐ(図1).脾洞は脾髄の大部分を占め,互いに連絡しており,これから発した静脈は脾髄から脾柱内にはいり,脾門から脾静脈となって門脈に注ぐ.
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