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抗体の不均一性について
水谷 昭夫
1
1京府医大・臨床検査部
pp.1455
発行日 1970年12月15日
Published Date 1970/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907038
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1.抗体の不均一性
ある抗体の分量を表わすのに,何mgというような表現を用いることは通常困難である.抗体の量を示すには,その生物学的な活性を目安にして,たとえば,その凝集価は何倍というような表わし方が用いられている.そこで,抗体価の測定に用いられた抗体活性と,その同じ抗体の示す他の生物作用との間に解離がみられるのは避けがたいことになる.
具体的な例を示そう.自己免疫性溶血性貧血の臨床経過と,抗グロブリン試験の成績が並行しないことがよくある.これは,そもそも,免疫溶血現象を凝集反応の強さから推しはかろうとする無理から結果することであろう.
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