研究
迅速凍結切片の固定法の改良
浜崎 美景
1
,
粟井 盛治
1
,
村上 稜子
1
,
福永 順子
1
1岡山大病院中検病理
pp.1009-1010
発行日 1970年10月15日
Published Date 1970/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906935
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はじめに
手術中の迅速組織検査は病理検査室の主要な任務の1つであり,この検査の重要性は最近ますます高まってきている.検査の実施に当たってザルトリウス・ミクロトームによる凍結切片を作製する場合は,迅速ホルマリン固定が前提となるが,在来の煮沸を行なう方法によると,でき上がった組織標本に見る固定像が必ずしも良好でない.手術方針の決定に寄与する正確な病理組織診断を得るためには,より良好な固定像が望ましいのはいうまでもないが,従来は像のゆがみを,迅速法に不可避な欠点として見過ごされてきたきらいがある。われわれはこれの改善の目的で,固定法に新しいくふうを加えて良好な成績を得たのてここに報告する.
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