グラフ
組織と病変の見方 肉眼像と組織像の対比—中枢神経とその病変(2)
金子 仁
1,2
1国立東京第一病院病理
2日医大・病理
pp.839-842
発行日 1970年9月15日
Published Date 1970/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906888
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アストロサイトーマは脳腫瘍の代表的なものである,良性のものも悪性のものもあり,後者はグリオブラストーマ・ムルチフォルメともいう.一般に1度から4度まで分け,3度,4度は悪性である.本例は2度の良性である.
結核性脳膜炎は小児に多いもので,昔はすぐに死んでしまったが,現在は抗結核剤が発達して,割合長く生きるようになった.特徴は,脳底部脳膜を侵すので脳脊髄液の循環障害が起こり,内水頭症を起こすのである.結核性肉芽の中に,チールネルゼン染色でみると結核菌が無数にみつかる.
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