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採血法と抗凝固剤について
糸賀 敬
1
1長崎大・中検
pp.58
発行日 1970年1月15日
Published Date 1970/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906666
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血液検査用に採血する場合,血球成分は運動,入浴,食事などで生理的変動を起こしやすいため,一般に早朝空腹時を選ぶのが原則である.しかし外来患者などの場合には,昼食前の空腹時になれば,すでに病院内で1時間以上も安静を保っているので,採血してもさしつかえない.
なお,赤血球数,血色素量,ヘマトクリット値,白血球数などの測定では,耳朶採血によるほうが,静脈血による測定値に比較してほぼ10%も高値を示すため,入院・外来患者ともに毛細管血(耳朶)採血か,静脈血採血かのいずれか一方に統一しなければ,測定の手順をいかに誤差を少なくしようと慎重に実施しても,意味をなさないこととなる.また血球算定用か凝固検査用か,その目的によって使用する抗凝固剤も,その種類を異にする.
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