研究
梅毒血清反応の検討(1)—緒方法,凝集法,ガラス板法,RPCF,FTA,TPHA 6法の比較
吉岡 秀雄
1
,
磯部 淳一
1
,
西条 英次
1
,
田原 順子
1
,
伊月 豊度
1
,
山中 学
1
,
住友 健治
2
1徳島大中央臨床検査部
2徳島大細菌学教室
pp.433-436
発行日 1969年5月15日
Published Date 1969/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906426
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現在,梅毒の血清学的検査法は,カルジオライピン(以下CLと略)を抗原とした緒方法,凝集法,ガラス板法の3法の併用が標準法として用いられている.しかしCL抗原は梅毒トレポネーマ(以下TPと略)に由来する特異性抗原でないために,しばしば生物学的偽陽性反応(以下BFPと略)を呈することがある.
近年このBFPの問題を解決するために,TPを抗原とした特異度の高い検査法の開発・検討が進められており1-5),すでに非病原性TPであるReiter株のタンパク分画を抗原としたRPCFはルーチンの臨床検査にもとり入れられており6-15),さらに螢光抗体間接法を適用したFTA4,5,12,14),また1966年に富沢らによって考案されたTP感作赤血球凝集反応15,16)(以下TPHAと略)も漸次実施段階に至っている.
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