カラーグラフ
悪性腫瘍の剥離細胞診断—固定染色の違いによる細胞核形態の差
山田 喬
1
1国立がんセンター研究所・実験病理
pp.10-11
発行日 1969年1月15日
Published Date 1969/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906300
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悪性腫瘍細胞の認識対象は,主として細胞核の形態に向けられている.しかし,細胞核の形態は,標本の乾燥・湿潤の違い,染色方法の差により著しく異なる。また,細胞の保存状態によっても変化する.それらの核形態の変化を十分理解せずに,限られた経験にのみ頼って細胞を判定するならば,思わぬ誤りをおかすことがある.
その1つの例として,染色液の差よりも,細胞を乾燥するか否かにより,いかに細胞核の形態が異なるかを示す(用いた細胞は,すべてマウスのエールリッヒ腹水癌細胞である).
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