代謝経路と臨床検査・1【新連載】
CPK(クレアチンホスホキナーゼ測定)
松村 義寛
1
1東女医大・生化学
pp.4-5
発行日 1969年1月15日
Published Date 1969/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906299
- 有料閲覧
- 文献概要
タンパクはポリペプチドの長い鎖が分子内の水素結合,-S-S-結合,解離基の荷電の状態,疎水基,親水基の相互作用など複雑な影響の下に特定の分子形態をとっていることが解明されてきた.
酵素はすべてタンパクであるので,このような事情の下に特定の形態を有しており,酵素の活性はこのような形態により左右されているものと考えられる.活性のある酵素を取り出すのには形をくずさずに処理しなければならないので,ごく温和な手段をとらなければならない.温度,pH,イオン強度などの大きな変化をしない分離能のよい手段として,イオン交換,ゲル濾過,超遠心,支持体クロマトグラフ法などが登場して,多くの酵素が純品として得られるようになった.
Copyright © 1969, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.