技術解説
自動脱水包埋装置の扱い方
福島 範子
1,2
,
萩島 寿子
2
1同愛記念病院検査科
2国立東京第一病院病理
pp.19-27
発行日 1962年1月15日
Published Date 1962/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905917
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いとぐち
自動脱水包埋装置について書くようにとの御依頼ですが,最も身近に使われているヒストキネット,オートテクニコン,さくらロータリーの3種について実際にこれらを使用している国立東京第一病院,国立東京第二病院,同愛記念病院その他のデーターや御意見をあわせ紹介し責任を果たしたいと思う。
もともとこれらの器械は従来2日ないし3日の時間をかけ人手で行なって来た病理組織標本作製上の比較的単純な脱水・包埋の過程を機械的操作におきかえ,仕事の能率化,なかでも迅速化を図ろうというもので,器械および操作方法によっては更に固定と水洗が加わり,また2段組みで染色も行ない得るものがあるが,ここでは染色過程については省く。しかし脱水・包埋は比較的単純な過程と申し上げたが,これを実際に手動式で行なってみると時間的にかなりの制約を受けるし,その方法も各人により,各施設により,また気候によりいろいろな行程があり,出来上りも決して一定した結果を得られるわけではない。
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