技術解説
現像の知識(3)
宮本 五郎
1,2
1東京写真短期大学
2日本写真学会
pp.29-36
発行日 1962年1月15日
Published Date 1962/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905918
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8.現像処理
フィルム,乾板の現像を行なう場合に,現像を停止する最適時間を暗室内の暗い安全光で画像を肉眼で見て判断することは熟練者でないかぎり容易ではない。
現像液にフィルム,乾板を浸漬してから画像が現われ初めるときまでの時間をa秒とし,使用現像液,フィルム,乾板などの特性,その他の条件に応じてあらかじめ測定しておいた係数Fを乗じた時間,F×a秒だけ現像するという係数現像法が推賞されたこともある。しかしこの方法も,最初から暗室内の安全光の下で感光材料を照明して肉眼で見ていなければならないから,今日の高感光度パンクロフィルムの現像処理には適切な方法とはいえない。
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