検査機器のメカニズム・28
自動包埋装置
初鹿野 浩
1
1都立清瀬小児病院検査科
pp.452-453
発行日 1974年4月15日
Published Date 1974/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908515
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自動包埋装置といっても,実際は組織切片の脱水とパラフィン浸透までを行うのであって,そのあとは人がやらなければならない.しかしこれが組織検査室へ与えた恩恵は大きく,現在ではミクロトーム研磨器とともになくてはならないものとなっている.
脱水とパラフィン浸透を行うだけであるので,装置の原理は簡単である.脱水用の液を入れる容器10個程度とパラフィン溶融槽2〜3個を輪形または横一列に並べておき,組織切片を入れたカゴをタイマーと連動させて順送りにするだけのものである,しかしこのほかにカゴを振盪して液の浸透を早める装置,自動送りの開始を遅らせる装置などが付いている.前者の効果は大きく,後者は休日をはさんで脱水を行いたい時などに重宝である.
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