座談会
血液凝固検査のすすめ方
安部 英
1
,
福武 勝博
2
,
山下 行子
3
,
樫田 良精
4
,
松橋 直
5
,
天木 一太
6
1東大田坂内科
2東医大
3東大病院中央診療部臨床血液検査室
4東大病院中央診療部
5東大
6日大
pp.560-575
発行日 1961年9月15日
Published Date 1961/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905876
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司会(天木)それでは始めさせて頂きます。今日は血液凝固検査のすすめ方という題で,安部先生と福武先生にお話を伺うことになつております。凝固の検査というと,非常に難しいという感じが先ずさきにたちまして,専門家でないとなかなかとつつきにくい。この方面の大家である加藤勝治先生が,あるとき,血液凝固学というものは専門家以外には,ギリシャ語のように難しい,と言われたことがありますがその通りだと思います。しかし凝固の検査というものは,非常に必要なものですし,殊に外科方面で手術する場合などには,出血性素因を知らずに手術して事故を起こしたということも聞いておりますし,それから日本では凝固の異常というものが,割に少ないかと思つておりましたのですけれども,最近はそう重症ではないけれども,かなり日本人にもあるということがいわれておりますし,今後この方面の検査は今よりも遙かに普及して行かなければいけない検査と思いますので,今日は一つできるだけやさしく門外漢にでも分かりますように御説明を頂きたいと思います。
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