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Pheochromocytomaの薬物試験の実際
佐藤 辰男
1
,
吉永 馨
1
,
石田 望
1
1東北大学鳥飼内科教室
pp.709-714
発行日 1960年11月15日
Published Date 1960/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905766
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緒言
最近我が国に於いても,Pheochromocytomaの報告が多く見られる様になり,その手術成功例も増加しつつある。周知の如く本症は,腫瘍の摘出を行わない限り,結局は不幸な転帰を辿るべき運命にあるので,高血圧患者の診療に際しては本症に対する一層の認識が求められるわけである。
本症の診断は,結局尿中或いは血中のCatecholamineの定量によつて確定するのであるが,その定量法は未だ一般的ではなく,現在の所Screening testとしては薬物試験が簡便である。即ち確実性及び安全性の点から,降圧反応を見るRegitine (CIBA)試験と,誘発試験としてのHistamine試験の2つが代表的なものとされている。
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