臨床生化学メモ
尿
茂手木 皓喜
1
1東大病院中央検査室
pp.715-718
発行日 1960年11月15日
Published Date 1960/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905767
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1.尿はどうして出来るか
尿の生成は一口にいつて,血漿中の水分およびいろいろの物質が,腎の糸球体をかこむボウマン嚢で濾過されて細尿管に達し,ここで生体に利用されるものは再吸収をうけ,のこりの不要のもが吸収されずに余分の水とともに尿を生成する。水分以外で尿として排泄されるものは,生体にもはや利用されないもの(尿素,尿酸,クレアチニンアセトン体など),血液中に過剰になつたもの(ブドウ糖),血液の滲透圧やpHを適当に保つため不要になつたもの(水分および電解質,酸性物質,アルカリ性物質)解毒されたもの(いろいろの有害物質が無毒化されたもの)などである。
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