『医学常識』
造血臓器のはなし(1)
鈴木 秀郞
1
1東大病院中央検査部血清検査室
pp.425-428
発行日 1960年7月15日
Published Date 1960/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905721
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血液
全身の血液は体重の1/12〜1/13,つまり50〜60kgのひとでは4〜5lあり,動脈血では鮮紅色,静脈血では暗赤色をしていて,多少のからい味と特有ななまぐさい臭いをもち,ある程度のねばり気があります。その大部分は心臓から押し出されて,血管をとおつて全身をまわり,心臓に戻ります(循環血液量)。
血液は全身をまわつている間に身体の各部の臓器,組織に酸素,栄養素,ビタミン,ホルモンなど大切なものを送りとどけ,またそこから炭酸ガスその他の老廃物をうけとります。
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