『医学常識』
肝臓のはなし(Ⅱ)—肝機能検査法
鈴木 秀郎
1
1東大付属病院臨床検査部血清検査室
pp.166-168
発行日 1959年3月15日
Published Date 1959/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905558
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
§.はじめに
前回には肝臓がヒトの体の中でどんな仕事を受持つているかということをのべ,肝臓がおかされたときくるいろいろな症状とくに黄疸について詳しく説明しました。今回は肝臓がどれ程侵されているかを知るために検査室で現在行つているいろいろな検査法について話してみましよう。
前にものべたように肝臓はヒトの体のなかで非常に広範囲かつ重大な仕事をいとなんでいる器官です。したがつて一口に肝機能検査といつても結局それは肝臓のもつている沢山の機能のなかのある特定の機能を検査しているにすぎないのです。肝臓の機能は多種類にわたつていますから,いきおい検査法の数も非常に多数になる訳です。いまその主だつたものを機能別に分類して表にあげてみると第1表のようになります。
Copyright © 1959, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.