今月の主題 C反応性蛋白
総説
CRPの免疫生理活性機能
伊藤 喜久
1
Yoshihisa ITOH
1
1旭川医科大学臨床検査医学
キーワード:
C反応性生蛋白
,
CRP
,
補体
,
オプソニン効果
,
貪食細胞
Keyword:
C反応性生蛋白
,
CRP
,
補体
,
オプソニン効果
,
貪食細胞
pp.959-966
発行日 2002年9月15日
Published Date 2002/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905176
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C反応性蛋白(CRP)は,分子量11万の非糖蛋白質で,同一構造のサブユニットの5量体(ホモペンタマー)からなる.その機能はリン脂質と結合して補体古典経路を活性化,あるいはFcγレセプターに直接結合して,免疫担当細胞機能の促進・抑制,生体内の壊死,アポトーシス細胞成分,外来抗原の除去に補助的に作用する.様々な機能を発揮するなかで,基本的には急性炎症期の免疫応答の鎮静化に作用して,innate immunity,im-munosurveillanceの一部を担い,これに引き続く特異的免疫応答への橋渡しにも重要な役割を果たしている.今後,構造特性と機能の関係が注目される.
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