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今月の特集1 やっぱり大事なCRP
CRPの測定標準化とその基準範囲の設定
CRP in its immunoassay standardization and setting reference intervals
伊藤 喜久
1
1公益財団法人ライフ・エクステンション研究所付属永寿総合病院臨床検査科
キーワード:
C反応性蛋白
,
CRP
,
CRM470
,
ERM®-DA474/IFCC
,
NMIJCRM 6201-a
,
NMIJCRM 6201-b
,
測定標準化
,
共用基準範囲
Keyword:
C反応性蛋白
,
CRP
,
CRM470
,
ERM®-DA474/IFCC
,
NMIJCRM 6201-a
,
NMIJCRM 6201-b
,
測定標準化
,
共用基準範囲
pp.972-979
発行日 2020年9月15日
Published Date 2020/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202459
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Point
●C反応性蛋白(CRP)の測定は免疫学的定量法による.その測定標準化は世界保健機関(WHO),日本国内標準物質を経て,血清蛋白標準物質“CRM470”によってほぼ実現し現在に至る.
●新国際標準物質“ERM®-DA474/IFCC”の免疫学的反応性には注意を払う必要がある.新たに登場した一次標準物質“NMIJCRM 6201-b”による標準化の再構築も視野に入れたい.
●基準範囲は主に生体内の異常の有無を知るための大まかな判断基準である.下限値に近ければ個体の健常状態を反映する.上昇すると病的状態と連続して重なり合う.
●日本人の基準範囲は0.00〜0.14mg/dLで,性差,年齢差,日本国内での地域差を認めない.これに比べて発展途上地域では高値となる.いずれの地域でもBMI(体容積指数)に依存性変化する.この基盤変化のうえに地域特性を反映した炎症刺激が加わり地域間に差異が生じる.
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