今月の主題 HBV・HCV検査法の新しい動向―標準化に向けて
技術解説―測定法の限界と検査の進め方
HCV抗体検査のカットオフ値―各試薬間の乖離の背景
西川 洋子
1
,
片山 善章
2
Yoko NISHIKAWA
1
,
Yoshiaki KATAYAMA
2
1大阪府立病院臨床検査科・免疫総括主査
2国立循環器病センター臨床検査部
キーワード:
HCV抗体
,
標準化
,
カットオフインデックス
,
COI
Keyword:
HCV抗体
,
標準化
,
カットオフインデックス
,
COI
pp.259-264
発行日 2002年3月15日
Published Date 2002/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905057
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HCV抗体は,EIA・CLEIAが開発され自動分析機を用いての迅速簡便な測定法が普及しつつある.古来の肉眼判定による半定量に比較して,カットオフ値を判定基準として測定値はCOIで表される.同一方法内では測定範囲は広く再現性が良く客観的データが得られるようになったが,方法間ではカットオフ設定法やCOI,使用したリコンビナント抗原の違いなどがある.これらはカットオフ近辺の微量抗体検出時や非特異反応として,試薬間の判定差となる.多様性を示すHCV抗体価測定に際し,各試薬の特徴と限界を知ることが標準化の一歩となる.
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