特集 超音波検査の技術と臨床
Ⅲ.循環器
1.心エコー図法の種類と実施法
4)経食道心エコー図
園田 誠
1
Makoto SONODA
1
1東京大学医学部循環器内科
pp.1307-1314
発行日 2001年10月30日
Published Date 2001/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904927
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はじめに
経食道心エコーが開発された当初は,単一断面(横断面)により描出するシングルプレーン経食道心エコープローブが使用された.その後,探触子の尖端に,順に横断面(transverse scan)描出用と縦断面(longitudinal scan)描出用の2つのクリスタルを装着したバイプレーン経食道心エコープローブが開発され,経食道心エコーの臨床における有用性が飛躍的に向上した.現在では,1つのクリスタルを0度から180度まで回転させることにより,多断面を描出するマルチプレーン経食道心エコープローブが使用されている.成人用経食道心エコープローブのシャフト径は9mmで,素子数48~64のものが使われている.図1に,マルチプレーン経食道心エコーにおけるクリスタルの回転角度と描出される心臓の断面との関係のシェーマを示す.断層法,Mモード法およびドプラ法の機能を備えている.
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