特集 細胞診―21世紀への展望
第4章 判定の実際
17.子宮頸部:ベセスダシステムの評価―ASOUS,AGUSを中心に
福田 耕一
1
,
内山 倫子
1
Koichi FUKUDA
1
,
Michiko UCHIYAMA
1
1佐賀医科大学産婦人科
pp.1339-1342
発行日 2000年10月30日
Published Date 2000/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904571
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ベセスダシステム(TBS: The Bethesda System)の確立
1987年に起こったPapanicolaouスキャンダルに対して1988年,米国Bethesda (Maryland州)のNIC(National Cancer Institute)がスポンサーとなり細胞病理学の専門家より成る腟・頸部細胞診断学の精度管理に関する第1回会議が開催され1988 TBSとして公表された.さらに改訂版が1991 TBSとして公表されるに及び,米国においてはTBSが細胞診断報告様式としてしだいに定着しつつある1).TBSはわが国で採用されていないこともあり,細胞病理学に携わる人においてさえもTBSに関しての情報量は乏しい.
本稿では近年注目されているASCUS, AGUSの話題を中心にTBSの今日の問題点を明らかにする.
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