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迅速型リアルタイムPCRによる高感度mRNA定量法の白血病診断への応用
川口 竜二
1
,
工藤 英之
1
1(株)エスアールエル遺伝子・染色体解析センター研究開発課
キーワード:
mRNA定量
,
キャピラリー式リアルタイムPCR
,
微少残存白血病細胞
,
MRD
Keyword:
mRNA定量
,
キャピラリー式リアルタイムPCR
,
微少残存白血病細胞
,
MRD
pp.668-678
発行日 2000年6月15日
Published Date 2000/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904420
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ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)が臨床測定応用に実用化されて以来,多くの関連する技術が開発されてきたが1),なかでもリアルタイムPCRは微量遺伝子を広い濃度範囲で定量できるという点では,卓越した技術である.
リアルタイムPCRは文字どおりに,標的核酸配列をPCRで増幅するときに,増幅産物(アンプリコン)量をその反応時間ごとに測定できる方法である.PCRでは反応系の温度変化を繰り返すことで,特定の塩基配列のコピー数を増大するが,測定材料中に目的核酸配列の存在量が少ない場合には,一定レベル(閾値)までの増幅に,より多くの温度サイクルを必要とする.一方,コピー数がもともと多いDNA材料ではより少ない回数の温度サイクルでシグナルを検出できる.
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